Sun Moon Star (7th Apr. 2012)

/ 2012年4月8日日曜日 /

起床7時。今日も終日晴天。
朝から洗濯と掃除。

朝食、まありと。
春キャベツとベーコンの炒めもの、昨夜のおからと呉汁の残り、ごはん。
炒めものはにんにくとバター醤油味で。

午前中、詰まりながらも、仕事。
どうも意味がよくわからない表現があるので、Nせんせいにメールする。
回答が10分で戻ってきた。さすがである。お礼にハムを送ろうかと思う。

昨日作ったベークドチーズケーキ、だいぶ味が馴染んでおいしくなっていた。
今日と明日はこれで乗り切れるな、と思う。

昼食、まありと。
やわやわカリフラワーとチーズのパスタ、干し野菜の温サラダ。
サラダは春大根、新人参、新ごぼう。オリーブオイル、レモン、塩。

午後も翻訳。
TLに松徳硝子の「うすはり」の情報が流れてくる。
BBBで扱っているらしい。
週が明けたら、見に行こうと思う。ワイングラスで4k程度。

レコ屋から先月後半の注文品がまとめて届く。
聴く暇なんか正直ないわ。

夕食、まありと。
春キャベツと茹で塩豚のピリ辛サラダ、干し大根と菜の花のやわらか煮、
沖縄風の昆布のお煮つけ、麩入りの茶わん蒸し、わかめのすまし汁、ごはん。
日本酒は、緑隆・純米吟醸。今日はじめて封を開けた。バランスがいいお酒。

PAC3の話などをしていると、ずいぶん鬱になる。
『神様のメモ帳』で、アリスはこう言うのだ。

「・・・ネットのそこらじゅうに窓を開いて、世界を見回していたのさ。きわめて限定された、歪んだ世界をね」

「・・・毎日ずっと、だ。そうしてぼくは情報だけを体内に貯め込み、己の無力さだけをドクターペッパーで胃の中に流し込んで生きてきた。ぼくがこの世界に存在する意味を、ずっと探し続けてきたんだ。」

「ねえ、知っているかい? 今現在、この地球上では3.6秒に一人の割合で、子供が貧困のために死んでいる。実はそれはぼくのせいなんだ」

「純粋な可能性の問題だよ。いいかい、もしぼくに充分な資産があり、食糧生産ラインがあり流通経路があれば、ぼくは餓死する子供を救えたはずなんだ。貧困問題を憂えているわけではないよ、ぼくは聖人じゃない。繰り返すが純粋な可能性の問題だ。」

「ぼくにその能力があれば、死んでいく子供を救うことができた。であれば、彼らが死んでしまったのはぼくの能力が足りなかったせいだ。同様に、テロリストが旅客機をハイジャックしてビルに突っ込んだのは、ぼくにそれを止める能力がなかったせいだ。」

「震災や津波で甚大な被害が出たのも、ぼくにそれを予知する能力がなかったせいだ」

「ぼくはそういう風にして、時間をかけて自分の無力さを確かめた。具体的に言えば八年くらいかな。これほど無力なぼくが世界に対してなにを為せるのかを、知りたかった。たとえば無力に死んでいくひとたちをどうにかできるのか。あるいはなにもできないのか」

「だから、ぼくは探偵になることを選んだ」

「わからないかい? すでに死んでしまったもの、失われてしまったものに対してなにか意味のある仕事が為せる職業は、この世の中でたった二つしかないんだ。つまり作家と探偵だ。」

「作家だけがそれを夢の中でよみがえらせることができる。探偵だけがそれを墓の中から掘り返して情報に還元することができる。それは宗教家にも政治家にも葬儀屋にも消防士にもできないことなんだ」

物書きになってよかった。

ほんとは今日が満月。南東の空に、土星とスピカも集まる。
東側の黄色っぽい星が土星、西側の真白いスピカ。
チーズケーキとコーヒーを持ってベランダで星見をした。花冷えの夜。

ずたずたの心で春を惜しみけり  長谷川櫂

星見のあと4枚。
1時間ほどで終わらせる。明日、推敲予定。そのあと読書。

宇宙の造物主が
この地球へやってきたとき、
にぎやかな宿のそばの
家畜小屋のなかで
人間の男の赤ちゃんとして
生まれようときめたときは、
それまで目が必要だったことなど一度もなくて、
すべてを知り、すべてのものでありました。
ただそこにいるだけでじゅうぶんでした。
人間の赤ちゃんとして、
いろんなものを
人間の二つの目で見ることになりました。
ちっちゃなぶよぶよの両方のカメラで。

カート・ヴォネガットが書いた唯一の絵本『お日さま お月さま お星さま』を読む。
彼はユニテリアンで、神や信仰に対してはきわめて矛盾に満ちた態度を終生とった。
不可知論者であったのに、この絵本はイエスの生誕に取材したものだ。
イエスを通して、神の生誕が語られる。
これもまた正統派の信仰とは異なるもの。
でも、ヴォネガットらしい、ひねくれててあたたかい絵本。

エドガー・ツィルゼル『科学と社会』、読了。
「もともと科学者は高級職人だった」説のひと。
自然の解析自体に、単なる観察を超えた「計測する技術」が必要となった結果、
自然科学と技術学は接近し、よき科学者はよき職人と同義となる。
職人とスコラ学の融合が科学である、云々。
すごくおもしろい本なんだけど、これ、スーパーの地下にある変な古本屋さんで300円で買ったんだよな。
しかも、ツィルゼルってウィーンの論理実証主義サークルにもいたというひと。
科学史のなかでは有名なひとになるのかな。よくわからないけど。
ほかに邦訳されている本はないっぽい。

就寝、2時予定。

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solla mikanagui a.k.a.delineators

基本的にいい加減。
しかも、ふだんは我慢してるけど、根がオタク。
仕事がらみの真面目のことは本垢にまかせて、
せめて副垢では本性を出すことにしたい。

座右の銘は「Quid sit futurum cras, fuge quaerere!」
ホラティウスせんせいの格言で、要するに「なるようになるさ」ってこと。
音楽と本が主食。
でも、料理を作るのも好き。お酒が大好き。
そんで、妹が好き。

まあ、そんな感じ。
 
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