I miss my Watson. (24th Apr. 2012)

/ 2012年4月26日木曜日 /

起床5時半。晴れのち曇り。
コーヒーを飲んで、すぐにトド撃ち。

朝食、まありと。
オイルサーディンのオープンサンド、筍のピクルス、コーヒー 。
筍のピクルスは自家製でカレー味。

サンドイッチを作るついでにもずくとミニトマトのピクルスを仕込む。
和風に、昆布と米酢など。

「アンシダン」の整理を午前中に終えてほっとする。
これで、スタートライン。
まず先行して書いていこうと決めていた部分のラフスケッチをはじめる。

リヴィングにまありが本を置きっぱなしにして学校へ行っていた。
わたしが貸した本だ杉井光せんせいの『神様のメモ帳』。

事務所の玄関の前で、アリスは振り向いて、僕のフロックコートの胸に手を押しつけた。
「ワトスン」
「・・・え? あ、僕?」
「ジョン・H・ワトスンは、医者で、作家だった。知っているね」
「知ってるけど」
「一方、シャーロック・ホームズは探偵だった。探偵以外の何者でもなかった」
いったいなんの話だろう。こんな場所でする話だろうか。
「ホームズはその生涯で二度だけ、自分で小説を書こうと試みたことがある。そうして彼はこう嘆いている。"I miss my Watson."――ワトスンがいないとつらい、彼が質問したり、驚いたりしてくれないと、うまく自分の考えを語ることができない、とね」
僕は息をついた。アリスは僕の胸から手を離し、ドアに背中をもたれた。
「探偵というのは、世界に対して、読者でしかいられないものなんだ。この世界の複雑さを受け入れ、その通りに読み取り、より分け、咀嚼し、帰納するしかない。でも」
アリスは目を上げる。
「作家は、ちがう。ぼくはある作家の執筆方法に関するコラムを読んだことがある。彼はこう書いていた。ラストシーンから、時間の流れとは逆に小説を書くことだってできる――むしろそれが物語の作り方としては正しい、と。わかるかい、作家は世界を演繹できるんだ」

昼食、ひとりで。
トーストとホットミルク。
トーストはコリアンダー風味の自家製リンゴジャムで。

すぐにOせんせいの研究室へ出かける。
途中、いつもは通らない道を通り抜けてバス停に向かっていると、道端にあやめが咲いているのが見えた。
雑草やらなにやら、よく咲いている。
山頭火三首。

何が何やらみんな咲いている

あるけばきんぽうげすわればきんぼうげ

今日の道のたんぽぽ咲いた

お土産に道明寺桜餅と草餅。

おらが世やそこらの草も餅になる  一茶

草餅の黄粉落せし胸のへん  虚子

薄き葉の中に朱味や桜餅  子規

目の前の浮世がたのし桜餅  岩木躑躅

90分ほどの予定が2時間以上話し込む。

夕食、まありと。
焼き鯖のトマトともずくのピクルスかけ、焼きししとうと白ネギのオイル煮(山椒入り)、
春菊と大根のサラダ(黒酢、太白胡麻油、塩)、春菊のスープ、大根のぬか漬け、ごはん。
ビールはハートランド。

鯖は七輪で焼いた。香ばしくなって美味しい。ソースは五山中
せっかくなのでお湯をやかんで沸かして焼酎。
愛媛の「宮の舞」という栗焼酎をお湯割りで。甘くて飲みやすい。
肴は干し餅、焼き筍、大根のぬか漬け。
ぬか漬けがどんどん美味しくなるのが嬉しい。

お酒を飲みながらレモンタルトを焼く。
いい加減、レモンを使わないともったいないことになるだろうから。

深夜、Oせんせいとのやりとりをレジュメに。
顔本で討議。白熱。

就寝、3時半。

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solla mikanagui a.k.a.delineators

基本的にいい加減。
しかも、ふだんは我慢してるけど、根がオタク。
仕事がらみの真面目のことは本垢にまかせて、
せめて副垢では本性を出すことにしたい。

座右の銘は「Quid sit futurum cras, fuge quaerere!」
ホラティウスせんせいの格言で、要するに「なるようになるさ」ってこと。
音楽と本が主食。
でも、料理を作るのも好き。お酒が大好き。
そんで、妹が好き。

まあ、そんな感じ。
 
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