Vada a bordo, cazzo

/ 2012年1月20日金曜日 /
7時起床。雨。
朝食。中華粥、大根の紹興酒漬け、ザーサイとキクラゲの炒め物。

午前中、翻訳仕事。肩が凝る。

昼食、
シフォンケーキを生クリームたっぷりつけて、半解凍させたブルーベリー、コーヒー。

午後、翻訳仕事。肩が凝ったうえに腰も痛くなってくる。
雨の日って、なぜか身体が強る気がする。

すごく疲れてしまって、ぼんやりと小学館の『世界美術大全集』をめくっていた。
第7巻、西欧初期中世美術の巻。
「写字生の祈り」という東北芸工大の安發和彦せんせいのわりと短いテキストを読む。
7世紀以降、修道院の写字生たちの生活についてなど。
ほとんどの写本は写字生や挿絵師の署名はないんだけど、ごく稀に奥書にテキストが残されているらしい。
大英博物館に所蔵されている『スペインの黙示録註解書(異本)』の奥書には、
1091年4月18日、シロスの修道院(たぶんサント・ドミンゴ・デ・シロス修道院だと思う)で筆写が終わったことと
ムーニウスという写字生のメモがあって、それを安發せんせいが訳されている。
ほぼ1000年近く前から、(創作だろうが筆写だろうが)物を書く人間ってのは変わらんもんだなあ、とか思う。

筆写の仕事は、結局それを読む人々を啓発しようとするものです。(読者のなかには)肉体に躓く者もあれば、精神において優る者もあります。あなたがそのどちらであろうと、あなたによかれと思って仕事をする者の作に注意を払ってください。・・・もしあなたが、写本はどのように書かれるのか、それについて知るところがないなら、それを辛いこととは考えないでしょう。しかし、あなたが詳しい説明をお望みなら、それは厳しい労働だと言いましょう。(筆写していると)目は霞んできますし、背は丸まります。肋骨は軋みます。胃は圧迫されます。感情は乱れ、体全体が弱ります。ですから、これを読む人々に申し上げます。これらのページを丁寧に捲ってください。文字を指でなぞりながら読まないでください。というのも、大地の豊かな実りを雹が台無しにするように、心無い読み手(の指)が文字も写本も損なってしまうからです。船人が最後の港を喜ぶのと同じように、私たち写字生は最後の一行を記す時に、歓びがいや増すのです。常なる神のご加護がありますように。


夕食。
青ねぎと牛肉のすき焼き風、ふろふき大根、青ねぎと油揚げのからし酢味噌あえ、ご飯。

夜、お風呂からあがってKRから送られてきた校正のお仕事。
仕事しながら、東山奈央の「愛、おぼえていますか」があまりに心に響いてくるので何度かリピしたり。
朝から10回くらい聴いたかもしれない。
そんなこんなでなんとか終了。まあたいした量ではなかったし。

0時を過ぎてひとり酒。
「菊姫・山廃純米」。肴は豆腐の味噌漬、キャベツの浅漬。足りなくて焼き味噌を少し作る。
菊姫の山廃は濃いので、味噌系のものが合う。
豚の味噌漬けとか焼酎の肴クラスのものでも合うよな。
豆腐の味噌漬けでもパンチが足りないので、焼き味噌まで作ってしまた。しかも麦味噌で。

本垢も副垢も、東大秋入学の件で喧しいが放置。
秋入学にしたところで、たしかに欧米からは学生は来ないだろうが、アジアからは来るだろう。
それはそれでいいんじゃないか?

少し読書。
昨日に引き続いて、フランク・ディケーター『毛沢東の大飢饉』。
危機的な農村から都市へ流入する飢餓民の実態あたり。
数千万人が飢餓に直面していても、隣村へ歩いていく力を失ってしまっても、
あるいは飢餓によって流通も交通も遮断され、情報が入ってこないがゆえに、
最後まで共産党政権に(というより毛沢東に)淡い希望を抱く農民たちの姿が痛々しい。

就寝、2時半予定。

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solla mikanagui a.k.a.delineators

基本的にいい加減。
しかも、ふだんは我慢してるけど、根がオタク。
仕事がらみの真面目のことは本垢にまかせて、
せめて副垢では本性を出すことにしたい。

座右の銘は「Quid sit futurum cras, fuge quaerere!」
ホラティウスせんせいの格言で、要するに「なるようになるさ」ってこと。
音楽と本が主食。
でも、料理を作るのも好き。お酒が大好き。
そんで、妹が好き。

まあ、そんな感じ。
 
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