A Little Boy Lost (27th Jan. 2012)

/ 2012年1月30日月曜日 /
起床、7時。
朝ごはんにふたりで昨日作った酒粕チーズケーキ食べる。
洗濯機回しながら掃除機かけて、シンクとオーブンを磨いて、ベランダの窓を拭いた。
洗濯物を干していたら、昨日のおっさんが無言で自転車に乗って走って行く。
半袖半ズボンで、腕に包帯巻いてた。元気でよろしい。

仕事をしながらブレイクのことなど。

奪われた少年

自分と同じように他人を愛せる人なんていません。
自分と同じように他人を尊ぶこともできません。
思想が自分自身よりも偉大なものを
知ることも不可能です。

そして父よ、どうしてあなたのことや
兄弟たちのことを自分以上に愛することができましょうか?
扉の回りでパン屑をついばんでいる小鳥のように
私はあなたを愛します。

子どもの傍らに座って話を聞いていた司祭は、
震えるほどの勢いで少年の髪の毛をつかみ、
少年の小さなコートをつかんで引き立てたが
誰もが司祭らしい振る舞いを尊んだ。

高い祭壇に立ち、司祭は言い放った。
見よ、この恐ろしい悪鬼を!
我らのもっとも神聖な聖餐を
批判する理屈をこね上げた者を。

子どもが泣き叫んでも誰も聞こうとしなかった。
両親が泣き叫んでも無駄だった。
子どもは小さなシャツ一枚に剥かれ、
鉄の鎖で縛られた。

そして聖なる場所で焼き尽くされた。
すでに多くの人が焼かれた場所で。
両親が泣き叫んでも無駄だった
アルビオンの岸で行われているのはこういうことだ。

「子どもがアルビオンで焼かれる」というのは物語の始源のひとつだ。
それはイサクの話でわかるように、果てしなく古いところに根がある。
焼き洩らされた子どもたちは、モーセのように世界に復讐して旧い世界を打ち壊そうとする。
それはあらかじめ決められていること。
大人たちは絶対的に他者たる子どもたち
(まったく大人には理解できず、われらの秩序を壊乱し、しかしわれらの所有物である子どもたち)が恐ろしいから
「子どもを救う大人」や「子どもに救われる大人」という物語にシンパシーを寄せる。
それは焼かれた子どもたちへの贖罪であり、旧い世界を守る義務のひとつだ。
アルビオンの話もイサクの話も三人称で語られてることを確認しておく。
他者を焼くという行為は大人だって怖いものだ。
いくらわたしの「所有物」であっても、だ。
さて、では過去数千年(もしかすると数万年)続く、旧き欺瞞に拠って立つわれらの世界にあって、
物書きはいったいなにができるだろうか?

数日前から無茶苦茶な量のスパムがケータイに送られてくるようになった。
だいたい1時間に2、3通送られてくる。
フィルターも効かない、着拒するのもめんどくさい。
アドレスを変えるのも面倒くさいので放置してるけど、いい加減にして欲しい。

ヒャダインのシングルを回しながらあんぱん作り。
ひさしぶりのパン焼き。まあ、あんこは既製品なんだが。

本垢周辺では共和党大統領候補者予備選のディベート実況。
やはりロムニーが強い。

「Twitterが国の状況により、検閲を行う意向を表明」というニュース。
これはたしかに後退だが、ネチズンというのは裏をかくことに長じている。
「検閲が行われている国のユーザーは、検閲されたツイートがタイムラインの中でグレイアウトして表示されるため、
検閲されていることを知ることになる」
これが大事。なにかが隠されていることを知ることが大事なこと。
抑圧国家の中に、新たなソサエティを準備するきっかけになるだろう。
また、シリアが末期的な状況。軍が分裂しつつある。
情報機関が機能していない。内戦化しそうな悪寒。

昼食。できたてのあんぱん2個、ホットミルク。
食事の後、お風呂に入ったら、予想に反して1kg痩せてた。
なんかよくわからんがストレスで痩せたんだな。そうに違いない。

部屋でいろいろ準備をしていたら、なにかへんな匂いがする。
臭いわけじゃないんだけど、なんかヘンな香り。昨日から気づいていたんだけど。
匂いを辿ると、本の山の隙間にスティックが挿してあるオイルが置いてあるのを発見した。
トイレに使っていたフレグランスオイル。
もちろん自分が置いた記憶はない。ということは、妹がこっそり置いたのだろう。
メールして確認した。妹からの回答


臭くはないけどカビ臭いからいい匂いにしてあげようと思いました。ごめんなさい。
気に入らなかったらトイレに戻しておいてください。


14時すぎからスカイプでG社のインタビュー。
めんどいができるだけ愛想良く応える。
1時間ほどで終了。

ClariSの「ナイショの話」のフル音源を某所で発見。
マスタリングも酷いし、あのギターリフもない。おそらくデモ。
何度か繰り返して聴く。Supercellらしい曲だ。

夕食。ほうれん草のヨーグルトカレー、カリフラワーのサブジ、トマトのライタ。
カレーにはチキンを入れた。
サブジにはターメリックとコリアンダー、ライタにはクミンシードとカイエンヌペッパー。

夕食後、しばらく原子力政策と軍事技術、とくにAPFSDSの関連について。
劣化ウランを中心にした民間と軍の共存システムなど。
原子力政策は、つねに安全保障とセットで考えられるべき問題。

並行してポストロックの話。
toe, Special Others, Tortoise, Mum, Autechre, Jim O'Rourke。
音楽と叙情性について。
10代最後の年、夏の東京、真冬のデトロイトのデリック・メイ。
デトロイトという怒りの都市について。

2時半就寝。

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solla mikanagui a.k.a.delineators

基本的にいい加減。
しかも、ふだんは我慢してるけど、根がオタク。
仕事がらみの真面目のことは本垢にまかせて、
せめて副垢では本性を出すことにしたい。

座右の銘は「Quid sit futurum cras, fuge quaerere!」
ホラティウスせんせいの格言で、要するに「なるようになるさ」ってこと。
音楽と本が主食。
でも、料理を作るのも好き。お酒が大好き。
そんで、妹が好き。

まあ、そんな感じ。
 
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