朝食。
昨夜の残りのせりご飯を雑炊に。
終日、昼食も食べず一心に改稿作業。
昼過ぎ、少し雨が降る。
夕食。
チーズトマトグラタン、鶏もも肉とパプリカときゅうりのトルコ風サラダ、セージ風味のジャガイモのニョッキ。
グラタンは昨夜のキャベツの蒸し煮をリメイク。
ニョッキは半分は冷凍した。
ワインはCave Des Vignerons De Bel Air。ヌーヴォーなのにまだセラーに入ってたので。
シモーヌ・ヴェイユの『根をもつこと』を読む。
暴力はこの世の支配者ではない。本性上、暴力は盲目で無限定である。この世を支配しているのは、限定であり制限である。永遠なる英知は、この宇宙の網目のなかに、限定の網目のなかに閉じこめる。宇宙はそのなかでもがくことはない。われわれに支配者のごとく思われる物質の暴力は、実際のところ、完全なる服従にほかならない。これこそ、人間に与えられた保証、契約の櫃、この世で目に見、手に触れることのできる約束、希望の確実なる拠り所である。これこそ、世界の美に感銘をおぼえるたびごとに、われわれの心に喰い込んでくる真理である。
「物質の盲目的で無限定な暴力」。
文学はその生まれた瞬間から、つまり、古代メソポタミアの時代からその暴力に抗してきた。
ただ存在することで。
「書き記す」ということは、この無際限で無限定な暴力をテキストという壺に封じこめる魔法だ。
たとえば『ウルの滅亡哀歌』を想起せよ。
シュメールに罠が〈しかけられた〉。――人々は嘆き悲しむ。
国中で人(々)は(防禦)壁を構築するが、(それでも暴風は)それを全部まとめて無にしてしまった。
(どんな)涙もその悪い風に、(害がないようにと)願うことはできない。
あらゆるものの上を吹きすさぶ暴風は国土を打ち震わせた。
暴風は洪水のごとくに町々を破壊した。
国土を滅ぼし尽す暴風は町に〈(死)の沈黙〉をすえつけた。
すべてを失わせてしまう暴風は人々に〈空虚さ〉をすえつけた。
エンリルが憎しみにまかせて命令を下した暴風は、国土を切り刻む暴風は、
ウルの上に、衣服のごとくに覆いかぶさって、リンネル(布)のごとくに拡がった。
これは実際の災害や神話を語ったものではなく、
ウル第三王朝最末期、イシン王イシュビエルラによるウルの破壊を詠ったものらしい。
天変地異を喩えに、戦争による都市の蹂躙が記録された。
文字を得た人間が最初に行ったことのなかには、暴力と悲惨の記録もあったのだ。
そうやって記憶にし、フレームのなかにおさめ、世界にふたたび定位しようとしたのだ。
暴力が本源的に持つ無限定という権能を剥奪するために。
もう少し読書をして寝ようかぬ。ラムをぐいぐい飲んでるけど。
就寝、3時予定。
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